スポーツ選手の故障

スポーツ選手の方は、小学生から大人まで野球・サッカー・バレー・陸上などいろんな競技の方が来院されます。そして痛みの箇所も人によって様々です。この方々のほとんどは、痛みのある場所が原因ではないことの方が圧倒的に多いんです。腰が痛ければ腰の骨が悪いとか、膝が痛ければ半月板が損傷しているとか、股関節が痛ければ軟骨がすり減っているとか言われることが一般的に多いと思いますが、実際のところ当院に来院される方でそういう人は少ないです。

そこで問題になってくるのは、野球のピッチャーなどで肩を壊した選手が来院して、原因が下半身にあった場合なのです。大体の指導者が肩が痛くて投げられないのだったら下半身をその間に鍛えて強化しろと言われると予想されます。肩の痛みの原因が下半身にあるというのを監督やコーチに信じてもらえず、ひたすら下半身の筋トレをやらされると、数カ月ノースローしていて投げ始めてもまたすぐ痛くなるか別の箇所に異常がでる可能性が高いです。下半身が原因なのに、肩のストレッチや電気治療・鍼・マッサージをしてもその時なんとなく軽くなるだけなんです。結局、最終的に治らず手術に踏み切るということになってしまいます。

逆に、足首の故障の方が上半身で良くなる場合もありますので原因を見誤ってしまうと怖いんですね。痛い箇所のMRIやレントゲンを撮っていても映像で映らないところに問題がある場合も多いんです。理解ある指導者に出会うことも運命かなと思ってしまいます。